『世界は分けてもわからない』

世界は分けてもわからない (講談社現代新書)

世界は分けてもわからない (講談社現代新書)

福岡伸一さんの科学エッセイ、とでも言うのかな。
ずっと気になっていた著作だけれど、面白かった。
結論は明確で、まさに最後の1行に凝縮されている。
『世界は分けないことにはわからない。しかし、世界は分けてもわからないのである。』
分けてもわからないと知りつつ、分けてわかろうとする、その感覚が大切なんだろうね。
わかると思うのは傲慢。
わからないと達観するのは知的怠慢。
それを知ってなお、わかりたいと願う人間の「知」の欲求は、本当に奥深い。