『若者は、選挙に行かないせいで、四〇〇〇万円も損してる!?』

久しぶりに行った八重洲ブックセンターで偶然見かけて、何となく買ってみた。
正直な感想として、内容が濃いとは思えないが、マニフェストに関する良い指摘があった。
著者は、政権与党たる自民党については、過去(前回もしくは前々回)のマニフェストこそ読む価値があると言う。
もう少し正確に言うと、自民党/民主党が合理的に選挙対策を考慮すれば、必然的に両党の政策が近似していく為、基本的にマニフェストなど読む価値がないが、それでも読むならば、野党については構想を、与党については実績を評価するのが良い、というのが著者のスタンスだ。言われてみると至極当然の指摘に感じるが、著者自身も書いているように、マスメディアの報道スタンスとしても過去のマニフェストに基づく政策立案の実績評価という観点は、一切見られない。
結局のところ、マニフェストは約束でも何でもない、ということになってしまうよね。